外陰ガン
外陰ガンはとてもまれなガンで若い女性にはほとんど見られないガンです。発病しやすい年齢としては50歳以上、おもに60歳前後の女性でどちらかといえば未産婦の方に多く見られるようです。外陰ガンの原因はまだよくわかっていないようです。外陰ガンの発症率は子宮、卵巣、卵管、外陰、膣などの女性性器に起こるガンの中のわずか1%前後だと言われています。
外陰ガンの症状は初期の頃にはほとんど症状がありません。外陰部に少しのかゆみやヒリヒリした痛みがある程度です。また熱っぽさなどがある場合もあります。痛みやかゆみのないシコリができることもありますが特別な症状がほとんどないため、オデキやできものと思われ見過ごされてしまいがちです。
そしてこのできものは、なかなか良くならず、症状は進行していきます。次第にできものが大きくなり潰瘍(かいよう)状になってくると痛みが強くなっていきます。この頃には出血や悪臭のあるおりものが見られるようになってきます。外陰部にはリンパ管が集中しているので外陰ガンを放置していると思わぬ早さで患部が広がってしまう可能性もあるようです。
外陰ガンは目で見ることができる部分のガンなので診断も簡単です。患部の組織検査をして初期のガンであれば、ごく小さな切除だけで完治してしまいます。外陰ガンの治療は手術か放射線療法、化学療法などがとられます。しかし患部が巨大化し、広範囲に転移してしまうとそ頸部のリンパ節を取り除き、外陰部の全体を切り取る手術を行う必要があるといわれています。そのため治療にも時間がかかり、原形の回復も困難になってしまいます。早期発見、早期治療が大切な病気だと言えるでしょう。